静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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 皆さんの家の階段に付いている手摺は、どのようなものでしょうか?

 木製や鉄製、あるいは樹脂製と種類は様々だと思いますが、形状はどのようになっていますか?

 健康な状態なら、普段の生活で階段を昇降する際にあまり手を添えることは無いかもしれません。

 ただ、人は誰でも年老いていくものであり、そうでなくても何らかの事情で歩けなくなったとき、

 手摺はしっかりとサポートできるものでなければ意味がありません。



 
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 先日竣工した " IWATA・SLOW HOUSE " の階段です。

 このように、階段踏板の奥が透けている場合は、手摺のデザインがとても重要になります。

 昇降の際に踏み外ししないためにも、しっかりと手が添えられて持ちながら移動できる木の手摺

 は、安心感を与えてくれるはずです。



 
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 2階から階段を見下ろしたところです。

 階下のリビングが吹き抜けになっているので、この手摺がしっかりしていなければなりません。

 そして、その手摺は思わず手を添えたくなるものであって欲しいと思っています。

 


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 手摺の先が紺色の壁よりも少し出ていることで、触ってみたくなることを考えました。

 手が触れるところは角張らず、優しく柔らかく感じるものが良いですね。

 先端部は、よく見ると丸く加工してくれているのがお分かりでしょうか。

 こんな些細なことが、日常の暮らしを支えてくれているのかもしれません。



 たかが手摺、されど手摺。

 毎日触れるところであるだけに、それは慎重にデザインをするべきだと思います。

 ただし、昇降しやすい階段の角度と各々の寸法が出来ていなければ始まりませんが・・・。
 

by mura-toku | 2018-12-27 18:22 | 建築 | Comments(0)

 " IWATA・SLOW HOUSE " が先日完成し、建主へ引渡しを行いました。



 
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 本来なら、外構・植栽工事まで終えて引渡しが出来れば良かったのですが、諸般の事情により

 引越し後に行うことになりました。

 南正面、アプローチ側から見た外観です。

 自立した工事中の壁がありますが、これはアプローチ正面に立つコンクリート壁です。

 入口を示す目的と結界を表すものとして、設けています。



 
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 家の中心に位置する居間をキッチンから見たところです。

 正面に建つ柱は吹抜空間を支える重要なもので、家の芯にもなっています。

 床は天竜杉の無垢フローリング、壁と天井は漆喰塗り(階段の壁は杉板)の仕上にしました。



 
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 階段を上がった2階通路から居間を見下ろしたところです。

 室内へ自然光が射し込み、明るい吹抜空間に仕上がりました。

 ただ、夏の強い陽射しを遮ることを考えておかないと、室内がオーバーヒートしてしまいます。

 最近は、高性能の遮熱硝子で対応している事例が数多く見受けられますが、私は出来る限り家の

 形状で日射調整をするように考えています。

 冬は室内の奥深くまで日射を運び、夏は深い屋根や庇等で日射を遮るよう、設計段階で寸法を定め

 ておけば、何も高性能・高価格の硝子を採用しなくても対応は十分可能です。

 また、こうすることで家の表情が豊かになり、外壁や窓に当たる風雨も少なくなるので、結果家が

 長持ちすることにも繋がるように思います。

 家は建てた後の経年変化を見ていくことも重要です。

 建ててから、年を重ねる度に良い表情に変わっていく姿を見られる方が望ましいでしょう。

 人間が円熟味を増していくように、家も古美の貫禄が醸し出せるようにしていきたいものです。



by mura-toku | 2018-12-14 11:40 | 建築 | Comments(0)