静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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<   2018年 08月 ( 3 )   > この月の画像一覧


 静岡県袋井市内で工事中だった「FUKUROI・FOREST HOUSE」が完成しました。



 
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 前面道路から見上げたところです。

 人間の背丈以上の高台に建つということで、平屋建てを選択しました。



 
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 道路から進入路を登った先には、への字型の平屋建てが姿を現します。

 右手奥が2台分のガレージ、左側が住宅で、雨に濡れずに玄関へとアクセスが可能です。

 正面奥に見える森の緑が、訪問客を優しく迎え入れてくれています。



 
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 敷地の奥、すなわち南側(森は南にある)から見える全景です。

 平屋の特性を活かし、水平ラインを強調したデザインで纏めてみました。

 屋根の頂部には、太陽熱利用のソーラーシステムが搭載されています。



 
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 森を望みながらアクティブに暮らしを楽しむため、大きなインナーデッキを設けました。

 窓から屋根の先端まで約3mもある深い軒のおかげで、夏の強い陽射しとゲリラ豪雨にも耐えうる

 第2のリビングとして機能してくれるはずです。

 昨今の日本の気候を考えると、木の窓と深い軒はこれまで以上に欠かせないものになってきました。



 
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 リビングの木の窓を全開にしたカットです。

 部屋の内外が一体となり、自然に外へ出たくなる感じが伝わってきます。

 室内・室外ともに無垢の杉床材が広がり、それらを支える骨組みも同種の杉材で構成されています。



 
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 リビングの一画には、十字の桟をデザインしたガラス窓が嵌っています。

 その脇の壁には大型テレビが置かれる予定で、バランスを考えながら大きさを整えていきました。



 
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 リビングからダイニングを見たところです。

 先ほどの全開した木の窓の内側には、同じく壁の中に納まる内障子を設けています。

 カーテンやスクリーンのようにかさ張らず、かつ断熱性が高い内障子は、とても便利です。



 
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 リビングの奥側を見たところです。

 平屋建ての良さを活かした勾配天井の入隅部分に、電動開閉式の天窓を設けています。

 天窓からの光がリビングの壁に反射するため、部屋の奥側が暗くなることを防いでくれています。



 
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 天窓からの光の先端が、ちょうど壁の入隅部になった瞬間を狙ってみました。

 おそらく、これから室内に居て、この光の動きを追うことが楽しみになってくるはずです。

 天窓は、現代版の日時計の役割をも果たしてくれるのではないでしょうか?



 
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 最後のカットは、洗面から浴室を見たところです。

 ロケーションの良さを最大限取り込みたいことから、間仕切りも浴室の窓も透明硝子にしました。

 覗かれる心配が無さそうなところなら、こうした思い切った選択は有りなのかもしれません。



 森に抱かれた広大な敷地に建つ、ガレージ付きの平屋建て。

 プライベートデッキでハンモックに揺られながら寛ぐ姿は、誰もが憧れる暮らし。

 建築家としてやれるところはここまで。

 これからは、住まい手がこの家に命を吹き込んでくれることを願うばかりです。




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by mura-toku | 2018-08-24 17:08 | 建築 | Comments(0)

 静岡県磐田市内で建築中の「IWATA・SLOW HOUSE」をご紹介します。

 流行に惑わされず、必要かつ好きなものだけに囲まれながらゆっくりと過ごしたいことを

 目的に、この家は計画されました。

 


 
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 南道路に面していることで陽当たりは良いものの、常に見られてしまうことが気になりました。

 南の大きな窓はその分沢山の光を取り込むことができますが、同時に外から見えやすくなって

 しまうので、日中でもレースカーテンを閉めている家をよく見かけます。

 それでは、せっかくの立地が台無しなので、これを解消するための方策を考えてみました。

 工事途中であるがゆえに分かりにくいところもあるかと思いますが、ご勘弁ください。

 ちなみに、外観の中央あたりに階段が架かっている奥側には、大きな窓を設けています。



 
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 室内からその窓を見たところです。

 ここはリビングですが、光と風を取り込むために吹抜を設けました。

 上の窓を見ると外には深い庇のような白い天井が見え、さらにその先には屋根の先端が窺えます。

 つまり、リビングは他の南面より凹ませていることで空間に奥行きが生まれ、包まれているような

 安心感を得られるというわけです。

 ただ、それだけでは外からの視線を遮ることはとても難しいので、策を考えました。

 それは、いくつかのレイヤーを重ねていくことでプライバシーを守ろうというものです。

 具体的には、完成した段階でご説明したいと思いますので、お楽しみに。



 
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 同じリビングの北側には、気兼ねなく窓が全開出来るスペースを設けています。

 窓の外には4畳半の大きさの木製デッキがあり、屋根が掛かっているため雨に濡れません。

 こちらも南の窓と同じく、屋外に十分な懐を取りながらレイヤーを重ねることで、プライバシー

 を確保しようと考えました。北側のインナーデッキは、落ち着いた空間に仕上がりそうです。



 
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 実はこの家、北側にもうひとつの吹抜空間を設けています。

 ひとつ前の写真の左奥にこの吹抜はあるのですが、ここは直接光を入れたりプライバシーを確保

 するために設けているわけではありません。

 南と北の吹抜を介して家族の気配を感じ取る心理的な意味合いと、家全体がワンルームスペース

 になることで屋内の温熱環境を均質にさせる暮らしやすさを考えてのものです。

 実際の暮らしの場面では、2階の子供スペースから階下のダイニングを見下ろしながら、そろそろ

 ご飯かな?と目と鼻で感じ取る子供の様子が目に浮かぶようですね。



 
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 これまでブログで紹介してきた「浜松・夢双庵」や「FUKUROI・FOREST HOUSE」に搭載されて

 いたソーラーシステムが、この家にも導入しています。

 太陽エネルギーを屋根でキャッチし、その熱を活かすシステムは次世代に必要不可欠になるものだ

 と思い、活用してきました。

 今秋の完成を目指して、猛暑の中、仕事は進んでいます!



 

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by mura-toku | 2018-08-08 15:36 | 建築 | Comments(0)

 静岡県袋井市内で建築中だった「FUKUROI・FOREST HOUSE」が、間もなく完成します。

 先日、外部仕上が完了し、足場が外されました。



 
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 道路からの進入路を上がると、インナーガレージ付の平屋建ての家が見えてきます。

 正面奥の森に対して、手を広げるかのような形態で全体のデザインを考えました。

 それはつまり、住宅とガレージをL型に配置するのではなく、への字型に配置することにより、

 優しく迎え入れつつ車の出入りをし易いようにするためです。

 工事の難易度は多少上がりますが、このちょっとしたことが家の良し悪しの決め手となります。



 
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 森の方に回り、南側から家の正面を見たところです。

 間口の広い形状に平屋建て特有の大らかな屋根が架けられ、伸びやかな表情の外観です。

 屋根の頂部には硝子付きの集熱板が載っていて、ソーラーシステムを搭載しています。

 ソーラーといっても、太陽光発電や給湯システムではなく、冬は太陽の熱により暖められた屋根

 下の空気を床下に送風して床を暖めたり、夏は室内の空気を強制的に排気したり、季節を問わず

 室内空気を循環したりできる多機能のシステムなのです。

 この季節、特に今年の夏は猛暑が続いていますが、このシステムのおかげで室内は空気が淀んで

 おらず、案外さらっとした感じを受けるから不思議です。



 
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 南側の屋根下に設けているインナーデッキになるところです。

 実際のウッドデッキはこれからですが、ブルーシートで覆われた面がデッキへ出られる開口部で

 雨の影響を受けにくい大きなアウトドアリビングとして活用されることでしょう。

 また、これだけ深い軒を出すことで、太陽の熱気を室内へ侵入させないことに繋がってもいます。



 
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 屋根の下には大きなリビングダイニングが設けられています。

 平屋建ての特長を最大限に活かした勾配天井と、天窓が印象的です。

 家の骨格を表す木組みを見せ、無垢のフローリング(今は養生しています)に砂漆喰塗りの壁、

 天井には簡素なラワン合板を選択しました。

 天窓は、雨が降ってきたらセンサーにより自動的に締まる装置が搭載された、電動開閉式です。



 
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 この家で唯一の畳の間です。

 南側の森を眺めながら、のんびり寛ぐために設けられました。

 天井の杉板とガラス窓の外に見える軒天(屋根下)が、外へと誘ってくれているようです。

 

 今月中旬の引渡しに向けて、工事は急ピッチで進められいます。

 大らかな佇まいの平屋建ての家は、周辺環境にさりげなく溶け込んでいくことでしょう。

 

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by mura-toku | 2018-08-03 14:40 | 建築 | Comments(0)