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静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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自然換気について考える!



 今年の梅雨は長雨の影響で湿度が下がらず、気分が滅入ってしまいそうですね。

 世間では「洗濯物が乾かなくて困っている」「家の中がベタベタしていて不快だ」

 といった、家に対する不満の声がよく聞かれます。

 例年では、窓を締めてエアコンを掛ければ湿度が下がり、室内は快適になるはず

 ですが、今は新型コロナウイルス感染防止のために窓を開けていることと、室内

 干しの洗濯物から出される水分が加わることで、湿度は思うように下がりません。

 そこで考えたいのは、換気の方法です。



 
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 上の写真は、2018年に竣工した「浜松・夢双庵」で、南側からの全景です。

 

 夏期の季節風を積極的に取り入れるため、南面に大きな窓を設けました。

 周辺環境を考慮し、日照と眺望を確保するために2階リビングとしています。

 正面の右半分は、下の写真で分かるように屋根付きバルコニーとして、雨の日でも

 窓を開けて過ごせるように計画しました。

 ここで重要なのは、床を防水にせず、簀子にして下から外気を通していることです。

 こうすることで、軒下の涼しい風を部屋へ導くことが可能になりました。



 
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 上の写真は、2階バルコニーからリビングを見たところです。

 正面左上から室内へと光が射し込んでいるところに、開閉式の天窓を設けました。

 暖まった空気は上昇する原理を利用して、部屋の一番高い箇所から排気(換気)

 することを計画しています。

 南から入ってくる大きな風の出口をあえて絞ることで、風速を早めているのです。

 下の写真は、家の裏側すなわち北側から見た全景ですが、天窓が見えますね。





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 もうひとつの手法として紹介するのは、2011年に取り組んだ「びおハウスM」です。

 

 一番上の写真は、北九州市で計画した、びおハウスMの連棟住宅の模型になります。

 2棟とも、屋根から飛び出ているのが分かるかと思いますが、それを実際に見たのが

 中央の写真で、頂部には天窓を設けています。

 下の写真は屋内から見上げたところですが、この部分は煙突状に造っているのです。

 これはヒートチムニーと呼ばれていて、煙突効果により室内の熱気が上昇し、より

 多くの空気を天窓から排気することが出来るようになります。

 

 現在、このコンセプトハウスをリニューアルしようかと計画中です。

 これまで考えてきた原理を整理し、現代の暮らしにあったデザインを模索しています。

 機械で制御するシステムではなく、自然の力を利用した住宅を追い求めて・・・。


 

by mura-toku | 2020-07-14 17:24 | 建築