『浜松・素描庵』 の構造材検査2 (杉材編)!
2011年 05月 24日
前回に引き続き、『浜松・素描庵』 の構造材検査の様子をお伝えします。

当日、この検査に携わった方達全員が写っていますね。
写真右から、木材を供給してくれている㈱鈴三材木店のY氏、背中を見せているのが
幣所スタッフのA、その向こう側に見え隠れしているのが地元天竜材を製材している
㈱フジイチのU氏、そして左側の2人は施工者である㈱アトリオのA氏とF女史です。
現場担当のA氏から、木材の根の方向 (木は山に立っているので、下向きを根と
呼んでいます) を揃えるようにと、ちょうど手厳しい指示が出された瞬間ですね。


上の梁材は最終的に巾12cm×高さ24cmの寸法になるのですが、このように
削る前には必ず5mm程度大きく製材されていなければなりません。
1軒1軒設計段階で構造計算をしていても、使われている構造材はその寸法より
一回り小さいなんていうことがあるようです。
木 (中でも土台や柱・梁) に掛かる力の負担は大きいので、この時点で見落とし
てはならない大事なポイントですね。

同時に忘れてはならないのが、木の水分を測定することです。
杉の梁材を測定している写真ですが、14%と表示されました。
適正な水分率で、構造材に使用するには申し分の無い数値です。

設計上、どうしても長いスパン (間隔) を飛ばさなくてはならない梁が出てきて
しまう場合があります。しかも、それが化粧材だったりすることも・・・。
でもそんな時に頼りになるのは、前出のY氏とU氏の存在です。
今回は特一材 (四隅の角に丸みが無く、材の一様に節があるもの) なのですが、
特別にこんな美しい材料を用意してくれました。水分率も全く問題ありません。
このように、建築に関わる多くの皆さんの協力無しでは、いい家になりえません。
これから長丁場になりますが、皆さんの奮闘を期待したいと思います。
by mura-toku
| 2011-05-24 12:06
| 建築