京都・北村邸
2010年 12月 01日
前回に引き続き、京都・建築ウォッチングの紹介です。
向かった先は、上京区の河原町今出川を下ったところにある 『北村邸』。
近代数奇者であった北村謹次郎が昭和の名工・北村捨次郎に依頼し、伝統的な数奇屋建築を
完成させたのが、昭和19年。
その後昭和38年に建築家・吉田五十八によって増築がなされたわけですが、新旧それぞれの
数奇屋の解釈を間近に見られる建築として、非常に興味がありました。

残念ながら入口の門は固く閉ざされ、中に入ることが出来ません。
実はこの住宅、毎年春と秋の2回だけ特別公開されているということを隣接している
『北村美術館』 の係りの人に、後から教えてもらったのでした。

レンガを纏った外壁の 『北村美術館』 は、階段を上がった2階が入口になっています。
階段を上がりきったところの自動ドアが開いた瞬間、外からは全く見えなかったお目当ての
建築が目の前に広がっているではありませんか!

写真ではその大きさや質感などが上手く伝えにくいのですが、上から眺めているだけでも
必見の価値ありということが、ひしひしと感じ取れるくらい気持ちが高揚していました。
美しい瓦屋根、庭と建築を繋ぐ屋外空間、随所に見られる繊細な仕事ぶり・・・。
いつになるか分かりませんが、一度は訪れてみたいものだと思います。
by mura-toku
| 2010-12-01 16:21
| 建築