建築家・前川國男の自邸
2010年 05月 27日
ちょうど今から2年前、仕事仲間のM氏と東京ウォッチングに出掛けました。
それは梅雨入り前の爽やかな季節、外を歩いていても気持ちよかったことを思い出します。
1番の目的は、小金井市にある 『江戸東京たてもの園』 を訪れること。
公式HPによると、1993年(平成5年)3月28日に開園した野外博物館で、都立小金井公園
の中に位置し、敷地面積は約7ヘクタール、園内には江戸時代から昭和初期までの、27棟
の復元建造物が建ち並んでいるとのことで、現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的
建造物を移築し、復元・保存・展示するとともに、貴重な文化遺産として次代に継承することを
目指していると書かれています。
私たちは、この中でお目当ての建築家・前川國男の自邸に向かいました。
主庭から見る外観は、豪快なプロポーションの大屋根が特徴的で、いかにも前川さんらしい
骨太で思い切りのいいデザインがとても光っています。
1942年(昭和17年)の戦時下に建てられたと印されていますが、当時としてはとても斬新
だったのではないでしょうか。
控えめな玄関から入り、広間の入口(大きな回転ドア)を開けた瞬間に飛び込んでくる空間
が、この写真です。(うまく伝わらないのが、とても残念)
早い時間にも関わらず、すでに数人の来館者が熱心に見学をしていました。
それぞれ見るポイントが違うのは当然なのですが、一般の方が前川さんのことを知っている
とは・・・。(さすがに、これが東京なのでしょうか?)
私はこの空間を体にしみ込ませようと、静かに見学をしていたのですが、同行したM氏は
食卓のディテールが気になるのか、しつこく裏側まで覗き込んでいました。
「これは面白い!今度、挑戦してみよう。」 と、少し興奮気味のM氏の眼が輝いているでは
ありませんか。
そして、ぽつりともう一言 「やっぱり、俺には東京が合うなあ~」?
by mura-toku
| 2010-05-27 17:53
| 建築