静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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来たる11月15日に、浜松市内でオープンハウスを開催します。
夫婦共働きの若い世代の家族が住む家です。
市内では平均的な60坪強の敷地に、延べ床29坪(4つの個室とDK、吹き抜けのある広い
L、2つの大きなロフト)の家を実現しました。
小さい家ですが見所は満載!というわけで、これから数回に分けて解説をしたいと思います。

まず目を引くのは、外観です。片流れ屋根と生成り色の外壁に、全面板張りの箱がドッキン
グしたコントラストがこの家を特徴付けています。
たとえ住宅であっても、町や社会に対しては長い目で見れば資産のひとつであることに変わ
りありません。
控えめでありながらもひとつの主張を持った顔であることが、自分の住む町を生き生きとさせ
ることに繋がるのではないでしょうか。

写真の右手には川が流れています。その川の流れを感じながら、夏には花火が見れるよう、
大きなバルコニーを道路に向かって張り出させました。
高台の立地条件は、風が1年を通して強いことです。家の通風は、最初から計画的に窓の配
置をおこなえば申し分の無い風が家の中を吹き抜けていきます。

これに対し、冬の強い季節風は厄介です。この土地は、台風並みの強風が予測されました。
この風を右から左へ吹き流す目的で、屋根の角度や向きを決定しています。
気持ちのいい秋風を体感しながら、川の流れをご自分の目で確かめてみてください。
この見学会の詳細については、http://www2.wbs.ne.jp/~muratoku/をご覧下さい。
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# by mura-toku | 2008-11-05 11:23 | 建築
 「質の高い家を手頃な価格で建てられる」ことを目的に始まった新しい建築運動。
 それが、現在4名の建築家によって取り組まれているスタンダードハウスです。
 僭越ながらこのなかの一人として手を挙げさせていただきました。
 その名も、『Bio森の家スタンダード』。

 国産の無垢材をふんだんに使用した構造体、羊毛断熱材やケナフボード、国産材の床壁
材、ほたて漆喰壁や水性ペイントを主体にした仕上げなど、どれも呼吸する家づくりにこだわ
った内容になっています。
 これらは耐久性や耐震性、省エネルギーやシックハウス対策も視野に入れ、それぞれの
一定水準を確保するよう、仕様に組み込んでいます。

 一方で開放的な住まいを実現するためには、それをサポートする温熱マシンが必要です。
 そのひとつが、自然エネルギーを利用したソーラーシステムによる床暖房。家全体をマイ
ルドに包み込む暖かさが得られ、室内温熱環境のバリアフリーが実現しています。

 私が設計する上で、日常こだわっている点のひとつが階段です。
 昇り易く降り易い、滑りにくい、狭く感じない、握りやすい手摺、気持ちよく移動が出来る。 
 こんなあたり前のことが、はたしてきちんと考えられ、造られているのでしょうか?
 『Bio森の家スタンダード』では、コストの点も踏まえながら、これからの高齢化時代に対応
できるものを考えてみました。

 これらのプロデュースをしていただいているのが、小池創作所の小池一三さんです。
 全国からこうした取り組みに賛同し、積極的に参加している工務店ネットワークの事務局も
務めておられ、住まいに関する情報サイトも立ち上げています。
 住まい全般に関することはもちろん、「スタンダードハウス」や「階段」に関することも発信し
ていますので、住まいネット新聞「びお」http://www.bionet.jp/をご一読下さい。
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# by mura-toku | 2008-08-21 17:47 | 建築

浮遊間 小噺し

「この家、思っていたよりも中が広いわね。」
「外観は小さく見えるのに、室内はとても大きく感じるなあ。」
「表の通りからと裏の空き地からとでは、まったく違う表情の家に見えるよ。」
これらは、昨年の晩秋に開かれたオープンハウスの来場者からの感想である。
そのどれもが的確にこの家の特徴を捉えていて、設計者としては少々気恥ずかしい思いに駆られたが、反面嬉しい手応えを感じずにはいられなかった。

住まいはそこに住む家族のためであるとともに、社会的資産のひとつでもある。
故に、私はできる限りつつましい表情で、威圧感を与えないほうが望ましいのではないかと思っている。まちに対しては、常に敬意を払った小さな顔でありたいと。

浮遊感は、交通量の多い表通りに対して遮音面やプライバシーを配慮した閉じた外観となっているが、少しでも柔らかい印象となるようカーブを描いた壁とガラスブロックを多用することで、優しいデザインを心掛けた。
正面の玄関エリアとその上のエリア(普段余り使用しない和室がある)が遮音目的のバッファーゾーンとなることで、主要な室内空間は表の喧騒を感じさせないくらいとても静かな環境がつくられている。
そのことで、この部屋が面した裏の空き地側(南面)には季節を感じさせる樹木を植え、自然を身近に感じられるデザインとなるよう配慮している。
この表と裏の言うなればギャップが、室内空間をより広く見せる要因のひとつになっているのだろうか。

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浜松・浮遊間の表側の表情を見る。
閉じたデザインでありながら、柔らかい印象となるよう配慮した。

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浜松・浮遊間の裏側の表情を見る。
庭に対して開いたデザインは、まちに向かっての顔になる。

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1階の寝室から南側の庭を見る。
落ち着いたインテリアでまとめられた部屋には、静かな空気が漂う。
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# by mura-toku | 2008-07-09 06:43 | 建築