静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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<   2011年 06月 ( 21 )   > この月の画像一覧

 
 連日の猛暑に体が悲鳴を上げています。

 昨日は、私が住む浜松で36.7度の最高気温を記録しました。

 まだ梅雨が明けていないというのに、いつまでこの天気が続くのでしょうか?



 そこで、この暑さを少しでも和らげたいという気持ちから、先週お伝えした

 JIA静岡地域会主催の建築ウォッチングin横浜の続きをお話

 したいと思います。




 
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 これは 『ベーリックホール』 と呼ばれている建築物で、1930年 (昭和5年) に

 イギリス人貿易商ベーリック氏の住宅として、J.H.モーガンの設計により建築

 されました。

 横浜山手地区に現存する西洋館としては最大規模のもので、2001年度には

 歴史的建造物に認定されています。




 
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 洋風瓦に銅版製の雨樋、スタッコ調の塗り壁に飾り窓がアクセントとして配され、

 全体が南欧風のデザインでまとめられています。




 
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 暖炉からの煙を出すための煙突があったり、




 
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 正面の水飲み場には、カラフルな色合いのタイルを貼ったりしていて、とてもお洒落。




 
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 中に目を移すと、果たして何人の方が入るんだろうと思ってしまうほどの巨大なホール

 がお出迎え。




 
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 一画には家具や調度品が復元されていて、当時の雰囲気を味わうことが出来ます。




 
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 「どうぞ2階へお上がり下さい」 と、誘いかけられてるようなデザインの階段。




 
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 鮮やかなブルーのタイルに合わせた窓枠の色、市松模様の床タイル、純白の洗面、

 これらすべてが主張しているのに、全体が上手く溶け込んでいるデザインの洗面室。




 
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 何ともいえない美しい色合いの漆喰磨き壁です。

 光の移ろいによって、その表情は刻々と変化するのが左官壁のいいところ。

 レトロな雰囲気の真鍮製スイッチプレートが、壁の質感にとてもマッチしていますね。




 
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 「おいおい、ここは建築だけが魅力じゃないんだぜ」 と、睨まれてしまった瞬間!

 不意に現われた町のガイドは、だまってこの先を案内してくれるのでした。

 続きは、またのお楽しみ~
 

 
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by mura-toku | 2011-06-30 17:57 | 建築

 今月上旬に建て方が無事完了した 『浜松・素描庵』。

 その後、工事は順調に進んでいます。



 
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 南側正面から見たところです。

 上下階とも屋根が葺け、アルミサッシュが取り付きました。

 建て方の時に比べて、ぐっと家らしくなってきた感じがします。




 
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 屋根材はガルバリウム鋼板で、シンプルな形状の立はぜ葺きとしました。

 銀黒色の屋根が、周囲の木々の緑によく映えています。




 
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 先週、第3者機関による中間検査が行われました。

 主にこの段階では、構造体のチェックを図面と照らし合わせながら見ていきます。

 これは上下階とも床の下地として使用した、構造用合板と呼ばれるもの。

 厚さが2.8cmもある合板を床全面に張って、水平力の強い面を構成します。




 
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 1階の室内を見たところですが、写真中央と少し右寄りの壁に薄茶色の面材が

 張られているのがお分かりでしょうか。

 室内の一部の壁も、構造上必用な耐力壁にしているため、外壁に使用したもの

 と同じものを張って耐久性を確保しているわけです。

 念入りに検査を行った結果は、無事合格!

 これから益々暑い季節になって行きますが、現場は仕事に燃えています。
 

 
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by mura-toku | 2011-06-29 18:14 | 建築

 昨日お伝えした、『伎倍の森コミューン』 の建方2日めの様子です。



 
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 大屋根の北側を見たところですが、屋根の雨漏りを防ぐための防水紙が全面に

 張られています。防水紙の重なり寸法がきちんと確保されているのかを、目視で

 確認しました。



 
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 同じく北側の屋根下を見上げたところです。

 何やら、屋根の先端にシースルーの部品が付いているのが分かりますか?



 
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 これがその部分をアップした写真ですが、ステンレス製の薄い板に穴を開けた

 パンチングメタルと呼ばれるものを連続して取り付けています。

 ここから外気を入れ込んで、屋根の一番高いところで熱気を抜くという仕掛け。

 すでに熱くなり始めている屋根の熱を少しでも家の中に入らないようにするため、

 屋根断熱層の外で空気層を設けているというわけです。



 
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 南側正面から見たところです。

 前面に張られた防水紙の上に、空気層を確保するための小さい角材が流れ

 方向に取り付いています。

 少し分かりにくいかと思いますが、正面右寄りのところ (木枠で囲ってある) には

 風抜きと日射取り込みのための電動開閉式天窓が取り付く予定です。



 
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 道路側から見た南西側の外観です。

 大屋根のダイナミックな表情が伺えますね。



 
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 この家の最大の魅力は、この大屋根の下の大空間。

 吹抜けのリビング・ダイニングは心地いい自然の風を運んでくれます。



 
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 どこまでも続くこの田園風景!

 ここを吹き渡ってくる涼しい風が、この土地であるがゆえのご馳走ではないでしょうか。

 ご興味をもたれた方は、来月に予定されている (株)アトリオさん主催の 『構造見学会』

 で直接体感されることをおすすめします。

 

 

 
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by mura-toku | 2011-06-28 11:33 | 建築

 いや~それにしても、この体にまとわり付くような湿気、困ったものですね。

 まあ梅雨ですから、少しぐらい我慢しろと言われればそれまでなんですが・・・。

 じっとしているだけで汗が吹き出るこの季節、皆さんの地域はいかがでしょうか?



 昨日、長期優良住宅 『伎倍の森コミューン』 の建方が行われました。

 朝から雨が降ったり止んだりの天気でしたが、本降りになることは無かったため

 工事は順調に進んでいきました。

 これもずいぶん前から願掛けをしていた、施工者である(株)アトリオさんの

 現場最高責任者A氏のおかげでしょうか?



 
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 最初に1階の柱が建てられ、



 
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 それに水平の梁材が取り付き、1階の骨組みがほぼ完成しました。



 
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 この時点で上から見ると、こんな感じで2階の床組みも完了しています。

 大きい梁材で高さが36cmもあり、本当にビクともしない頑丈な床組みです。



 
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 この上に、構造用合板と呼ばれる厚さ2.8cmの床板 (下地用) が全面に

 張られていきます。

 合板と合板の継ぎ目部分は、互いが一体になるよう予め凹凸の加工が施され

 ていて、床全体ががっちりと面で構成されるようになっています。



 
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 2階の柱と梁材が組み上げられました。



 
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 途中 「雨に負けないよう頑張れ!」 と、応援団長に励まされる場面も・・・。

 この先がどうなっていくのか、とても気になる様子。



 
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 いよいよこの家の最大のポイント、大屋根を構成する登り梁を組んでいきます。



 
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 全ての屋根組みが完了したところです。

 登り梁に水平方向の角材も組まれているので、床と同じく非常に頑丈な屋根が

 出来上がりました。



 
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 屋根面を構成する合板が張られた状態です。大屋根全体が姿を現しました。



 
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 屋根面で使用した合板は、床と全く同じ厚さ2.8cmのものです。

 通常使用するものと比べて2~3倍の厚さがあるのと、面が一体になるよう

 計算されているので、水平面と同様な屋根面が確保できました。



 
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 最後は新居をバックにしての記念撮影!

 建主ご家族にとって、またひとつ記念日が増えた瞬間です。

 明日は、この続きをお伝えします。
 

 
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by mura-toku | 2011-06-27 17:23 | 建築

 先週のブログで、3回にわたってご紹介しました〝KAIT工房〟。

 JIA (日本建築家協会) 静岡建築ウォッチングで見学してきたことは

 すでにご報告した通りですが、その後横浜まで足を延ばし、観光ではあまり

 訪れることが無い 『山手地区』 を散策してきました。



 
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 建築に携わっている人間でも、ここをよく知っているという話はあまり聞いた

 ことがないくらい、参加者の多くが初めての訪問でした。

 こちらは 「外交官の家」 という名称で、1910年(明治43年)に東京都内に

 建てられたものを移築し、現在は国の重要文化財に指定されています。

 向かって右側の建物が木造2階建てのオリジナルで、左側は増築部分です。



 
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 アメリカの建築家 J.M.ガーディナーの設計による室内は、全体的にシック

 なインテリアで統一されています。



 
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 2階からは、横浜ランドマークタワーやみなとみらい地区が一望できる立地。

 名前の通り山の手ですから、小高い丘の上から見下ろすといった感じですね。

 ここが山手地区の一番西の端になるので、ここから〝港の見える丘公園〟へ

 向かって歩を進めて行きたいと思います。



 
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 外国人居留地の面影を残していることもあり、教会建築も多く見られます。

 私が所有している広角レンズではとても入り切れないほどの巨大なスケール。

 これは 「カトリック山手教会」 といって、1933年(昭和8年)にチェコの建築家

 ヤン・ヨセフ・スワガーの設計によって建てられました。

 高くそびえる尖塔は、山手地区を代表するのランドマークになっています。



 
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 道路正面から見たところですが、幾重にも掘り込まれたような壁の陰影が、

 信者の皆さんを導く仕掛けになっているように感じました。

 それにしても、強烈なインパクトのあるファサードデザインです。



 
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 カトリック山手教会から〝山手本通り〟を歩いていると、こんな瀟洒な邸宅を

 見つけることも出来ます。

 住宅に興味がある方、見るのが好きな方は、一度歩かれたらいかがでしょう。

 お洒落な喫茶店やレストラン、著名な建築家による住宅、地元作家の記念館

 など、見所一杯の〝横浜・山手地区〟。

 まだまだ続きますので、次回をお楽しみに!
 

 
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by mura-toku | 2011-06-24 17:55 | 建築
 
 昨日は、早くも気温30度を超える真夏日を記録した浜松ですが、今日も

 朝から強い陽射しと高い湿度に悩まされています。 

 脱水症状になるくらい、午前中から体はバテギミ。

 そんな中、『伎倍の森コミューン』 の工事が進行中です。



 
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 基礎工事が完了し、日曜日の上棟に向けて土台の据付が進んでいました。

 基礎工事の状態をご覧いただいた方は十分承知されていると思いますが、

 コンクリート基礎の中にはこれでもかというくらいの鉄筋が組まれています。

 この頑丈な基礎の上に、先日検査済みの地元の4寸角 (12cm角) 桧材が

 据えられ、さらにオール4寸の構造材が組みあがっていくというわけです。



 
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 一部、土台が据え付けられる前の状態を見たところです。

 コンクリート基礎と土台との間には、換気と耐久性向上のために樹脂製の

 パッキンが連続して置かれています。



 
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 そこへ、棟梁が土台を落とし込み・・・。



 
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 このように、基礎の上に土台が据えられました。

 今週末から天候が優れない予報になっていますが、どうか晴れますように!




 
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by mura-toku | 2011-06-23 15:21 | 建築

 作家 本城雅人!


 いや~、何とも蒸し暑いですね。

 今日は、じっとしていても汗がじわ~と吹き出てきて、もう大変です。

 こういう時こそ、涼しいところに入って読書などはいかがでしょう?



 
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 以前に好きな作家の一人、池井戸潤氏の 「鉄の骨」、「下町ロケット」 のことを

 書かせてもらいましたが、最近少しはまっているのが、本城雅人氏です。

 個人的には、野球ものを書かせたらピカイチだと敬愛していて、あっという間に

 この3冊を読み切ってしまいました。

 最初に手をとったのが、一番右の 「スカウト・デイズ」。

 この本はNHK-BSの〝週刊ブックレビュー〟の中で紹介され、スポーツ好き

 (どちらかというと見る方) の私はすぐに書店へ足を運んだのでした。

 野球スカウトたちの裏側を見せながら、ある謎の男の〇〇マジックを解明して

 いくという展開が、読んでいる者をワクワクドキドキさせてくれるのです。

 また、次の本を続けて読みたくなりました。



 そして、真ん中の 「ノーバディノウズ」 へ。

 これは、第1回サムライジャパン野球文学賞大賞を受賞した本で、第16回松本

 清張賞候補作にもなった話題作です。

 本城氏は某新聞社でスポーツ紙の記者として勤務した後、綿密な取材に基づいた

 リアリティと物語の構成力によって、衝撃的なデビューを果たしました。



 その後、左の 「嗤うエース」 を読破しましたが、「W(ダブル)」、「オールマイティ」

 は、まだ手付かずのまま。この夏には、是非読んでみたい注目の2冊です。



 
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 出来ることなら、こんなところで・・・。



 
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 透き通る水面をぼんやり眺めながら・・・。



 
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 君と一緒に、静かなひとときを過ごしてみたいものです。

 ああ今年こそ、空気の美味しい高原へ行きたいな~
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by mura-toku | 2011-06-22 17:22 | 趣味

 フルオープンの魅力!


 深夜からの豪雨の影響で朝早く目が覚めてしまい、寝不足の1日を送っています。

 あんなに降っていた雨が午前中には上がり、少し明るくなってきたと思ったら今度は

 ムシムシしてきました。この季節は、本当に体調管理が大変ですね。

 こんなときは、爽やかな風を通す窓について少しお話をしたいと思います。



 
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 2008年の秋に竣工した 『浜松・川望の家』 です。

 1階リビングから南側を見たところですが、この窓はフルオープンになっています。

 こうすることで外の木製デッキとは自然に繋がり、空間に広がりが生まれるんですね。

 

 
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 今度は、同じく1階のダイニング・キッチンからの眺めです。

 これからの季節、このデッキに座って線香花火なんていい感じだと思いませんか?

 ちなみにこの窓は既製のアルミサッシュで、全面網戸も装着している優れものです。

 (この2枚の写真は、冬至に近い頃に写したものなので陽射しがたっぷりと室内に

 入り込んでいますが、今の季節は上に見える庇で遮っているため入ってきません。)



 
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 川望の家と同じ年に竣工した 『浜松・山東庵』 です。

 2階から吹抜けのリビングを見下ろしたところですが、ここも窓はフルオープン。

 こちらは木製の引き戸を壁の中にしまい込んでいるため、戸は全く見えません。

 外に見える木製デッキが、どこまでも続いているような錯覚をしてしまいそうです。



 
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 これだけ広いと、雨の日でも何か楽しめそうですね。

 日影を意識的につくって、屋外で気持ちよく体を動かしてみませんか。

 フルオープンの窓は、これまでの暮らしを一変させるくらいの魅力を持った、エコ

 の時代に相応しいものなのです。 

 
 
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by mura-toku | 2011-06-21 15:18 | 建築

 皆さんは梅雨の季節をどのようにお過ごしでしょうか?

 窓を開けたくても、雨が入り込んできて湿気も運ばれてくるので、仕方なく

 窓を閉め切ってエアコンの除湿に頼っている方は、案外少なくないのかも

 しれません。

 ちなみに我が家の場合、必用最小限の窓を開けて風を通し、湿度は調整

 可能な仕上げ材のおかげで、いつでもさらっとした空気質を保っています。



 
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 昨年竣工した、『豊橋・ペッツハウス』 の東側外観です。

 1階の向かって右側は勝手口へと通じるサービスヤードがあり、そこには

 給湯機器や分別ゴミ等が置けるようになっています。

 左側は2台分の乗用車と数台分の自転車が置けるガレージがあり、ここを

 潜って玄関や奥にあるデッキスペースへとアクセスが可能になっています。

 どちらのスペースも屋根の下なので、雨が振り込む心配は全くありません。



 
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 同じく、南東側から見たところです。

 手前のガレージの右奥には、玄関が見えています。



 
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 向かって右側が玄関入口で、木製格子の幅広引戸 (引込式) になっています。

 風の通り道を意識して、木製の網戸も併設しました。

 左側はデッキスペースへと繋がる板戸です。これを開けると・・・。



 
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 奥は、このように大きな木製デッキが広がっています。

 実はこれ、住まい手にとって大切なワンちゃん達の寛ぎスペースなんですね。

 散歩をするときにはここから出て行き、帰ってきたら閉めるというわけです。



 
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 デッキスペースは20帖ほどあり、向こう側の庭へと通じています。

 少し高めの板塀にしてあるのは、ここをドッグランとして開放するため。

 風が通り抜けるこのデッキは、ワンちゃんだけでなく住まい手にとっても、快適な

 場所として重宝しているのではないでしょうか。

 右に見えるガラス窓を開けると、居間に繋がっています。



 
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 中に入って、居間からデッキスペースを見たところです。

 大きな屋根のおかげで、雨の日でも窓を全開にしておけます。

 大きな連続窓にしたため、視覚的にも室内の床が繋がって見え、広く感じます。



 
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 少し引いて、部屋全体を見てみましょう。

 居間は吹抜けで、階段から2階へと空間がひとつになっています。

 先ほどみた大型連続窓はおもに風を呼び込み、吹抜け上部の窓は光を取り込む

 目的で設けているのがお分かりでしょうか。



 
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 1階の窓に障子を閉めた状態は、こんな感じ。

 これから暑くなる季節なのでピンとこないかもしれませんが、障子は厚手の

 カーテンやロールスクリーンに比べて格段と断熱性能が高いので、寒い日の

 夜にこれを閉めただけで冷気の進入がストップする大変な優れもの。

 もちろん、インテリアの貴重なデザインテイストにもなっています。



 
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 居間の反対側を見たところです。

 無垢の床材、調湿性の高い特殊な塗り壁材、天然の和紙を貼った障子、これら

 すべてが室内を快適に導くための重要なアイテムといってもいいでしょう。

 

 これの前提になるのが、その場のポテンシャル (潜在的にある能力。例えば

 風が吹く方向や強さだったり、光の入り方やになる時間を事前に調査して

 把握しておくこと) を活かした設計であることを、付け加えておきましょう。

 窓をひとつとっても、光を入れる、風を呼び込む、外の景色を楽しむ、星を

 眺める等々、目的を定めて位置と大きさを定めるべきであると思います。

 住みはじめてから分かる家の価値、安易に決めないことをおすすめします。

 
 
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by mura-toku | 2011-06-20 17:12 | 建築

 先日、『伎倍の森コミューン・大屋根の家』 の構造材検査を行いました。

 この家は、最近話題の〝長期優良住宅〟の認定を受けています。

 この認定を受けるためには、75年以上の耐久性を満たしながら、省エネルギー性・

 耐震性・維持管理の容易性をも、定められた基準以上のものにしなければなりません。

 今回はこれに加えて、「地域資源活用型」 という産地証明がなされた国産材を、構造材

 (柱・土台・梁・桁) の過半において使用する認定も受けたので、合わせて120万円の

 補助をいただくことが出来ました。



 
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 手前に積まれているのが、地元天竜の桧材です。



 
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 龍山森林組合と産地証明がされた材で、材料試験 (1本ずつ強度や水分率を計測)

 も済んでいるのですが、念のため水分計を使って調べてみました。

 材に印字されているSD15はその%を示していますが、結果は12.8%と文句なし

 の合格です。



 
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 向かって右側に高く積まれているの濃色の材が杉、左側の材は欧州赤松です。

 今回はこの2種類の材を、梁や桁といった水平構造材に用いることにしました。



 
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 写真には写っていませんが、材の小口には天竜材を示す焼印がされています。

 杉材は水分率は18.3%と、こちらも申し分の無い数値が確認できました。



 
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 こちらは、欧州赤松材の小口部分を見たところです。

 写真を見ても分かるように、ラミナという厚さ3cmの材を貼り合せた集成材を一部

 使用することにしています。

 それは 《許容応力度計算》 と呼ばれる (通常、木造2階建ての場合はほとんど用い

 ない計算方法) 精密な詳細構造計算を行っているため、一部に耐力が確保できる

 欧州赤松の集成材が必要になったからなのでした。

 杉材でも、先ほど示したように材料試験を受け、一定の強度が出たものについては

 計算に掛けられるのですが、一般的には強度のばらつきやコストの問題で採用され

 にくいのが現状です。



 
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 このように、集成材には工場出荷時に必ずラベルが貼られるので安心です。

 写真には写っていませんが、ちなみに水分率は概ね1桁の%でした。



 このように一部の材に外国産の集成材を用いても、全体の過半が国産材であれば

 認定を受けることが可能になります。

 これ以外にも浜松市や静岡県の補助制度がありますが、長期優良住宅との併用は

 出来ませんのでご注意下さい。

 次週は、いよいよ現場での構造材組み立てが始まります!

 
 
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by mura-toku | 2011-06-17 15:34 | 建築