静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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カテゴリ:建築( 215 )

十床の遊・進行中

昨年の暮れに上棟した「十床の遊」、その後を紹介します。
上棟式のときに比べて、家の雰囲気が分かりやすくなってきました。
屋根工事が完了し、アルミサッシュの取付けも終わっていますので、あとは外装の仕上げを待つばかり。

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足場にネットが張られているため少し見えにくいかもしれませんが、工事は順調に進んでいます。
建て主のTさん夫妻は、毎日のように現場へ足を運ばれ、こつこつ造られていく家の醍醐味を味わっているように感じました。(家を下から見上げると、とても大きく見えるのですが、これが少々気恥ずかしそう)

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正面に見える大きな窓は、手前の桜庭園を眺めるために用意されたもの。
家の中のどこにいても桜の花が見えるよう、窓の位置を配しています。
桜吹雪が楽しめる絶景の季節は、もうそこまで来ています。
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by mura-toku | 2009-02-21 11:14 | 建築
先週、「平成20年度日本建築学会東海支部静岡支所第3回見学会」に参加してきました。
昨年の秋に行なわれた見学会ではバスによる移動だったのですが、今回は場所が東京だということで電車と徒歩での移動に急遽変更。
東京駅からJR京葉線に乗り継ぎ、越中島にて下車。
最初に向かったのが、ご存知スーパーゼネコン・清水建設の技術研究所です。

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6000坪を超える広大な敷地の中に、14棟の建物が建ち並んでいます。
なかでも延べ床面積2860坪の本館は、地上6階建てでかなりのヴォリュームです。
この建物は1階部分より上のフロアーが免震になっていて、しかもこの重量をたった6本の柱で支えているというから、それはもうびっくり!
結果、地上の屋外空間が開放され、アプローチの向こう側にはビオトープが見られる演出と
なっています。

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この庭園は、池や小川、湿地、生垣、中低木で構成され、虫や野鳥の生息が確認されています。実はここは屋上、そうこの本館の屋外庭園なのです。東京都では、確か新築の建物に屋上緑化を義務付けているとのこと。ここでは屋上だけではなく、壁面緑化もかなり積極的に取り組んでいました。こうした行政のバックアップがあるからこそ、潤いのある街並が徐々に出来上がっていくのではないでしょうか。
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by mura-toku | 2009-02-09 18:57 | 建築

優しく覆う

今日は大寒。その名の通り、寒い一日でしたね。
寒い寒いといっているうちに、またあの暑い夏がやってくるのです。
少々気が早いかもしれませんが、今日は〝夏を旨とする家〟についてお話しましょう。


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昨年竣工した「浜松・山東庵」の特徴は、この大きな屋根です。
夏の暑い陽射しを遮るには、軒の深さと家を覆うくらいの大きな屋根が必用でしょう。
開閉式天窓は、自然光を室内に送るだけでなく、熱気抜きのための誘引効果が働くことで通風を促してくれるので、とても重宝しています。


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気持ちよさそうなデッキの椅子に腰掛けて、お茶を飲んだり、本を読んだり、庭を眺めたりする
のはいかがですか。
デッキの脇に植えられた夏椿は、家のあちこちから顔を見ることができます。
今年の夏が待ち遠しいなあ~。
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by mura-toku | 2009-01-20 18:58 | 建築
昨年から本格的に取り組み始めた『スタンダードハウス・Bio森の家』。
これからの家づくりはスクラップ&ビルドではなく、質の高いものを長く使い、きちんと手を加えていくようにしなければならないという考えの下、設計者としてひとつの解を示してきました。
そしてその発展形として、国土交通省の「超長期先導的モデル事業」のひとつに採択され、現在その具体的な物件の設計に取り組んでいます。


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この家は昨年末に上棟を終えた〝幸田町・十床の遊〟という住宅ですが、スタンダードハウスの仕様に沿える箇所を盛り込んだ内容で工事が進んでいます。変形敷地に加え高低差が3mを超える難しい敷地なので、コンクリート基礎の部分が大工事になっていますが、屋根そのものはとてもシンプルな片流れの形状でまとめてみました。


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ひとつの試みとして、断熱材を工場で予め入れ込んだ外壁パネルを採用してみました。断熱だけでなく吸放湿性の高い羊毛材に、やはり透湿性能の高いケナフ材のボードを使用しているのが特徴です。上棟の時にこのパネルを嵌め込んでいくため、工期の短縮にも寄与しています。


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実は、この家の正面は隣家の桜庭園が望める絶好のロケーションとなっています。今年の春にはまだまだ完成はしませんが、工事途中にでも関係者と花見でも出来ればいいかなと密かに思っているのですが・・・。
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by mura-toku | 2009-01-16 19:02 | 建築

日本盲導犬総合センター

昨年の秋に、日本建築学会静岡支所の見学会に初めて参加しました。
富士山周辺に建てられた2つの施設を貸し切りバスで案内してくれるという企画でしたので、とても楽しみにしていたのですが、当日の天気はあいにくの雨。はじめに訪れた私設美術館は、建築だけでなく絵画のコレクションもとても見ごたえがあり、久しぶりに絵画の世界を堪能することができました。ただ残念だったのが、富士山が望めなかったこと。(まあその分、館内を隈なく見学できたかなと思うのですが・・・)


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次に向かったのが、あのオウム真理教富士山総本部跡地に建てられた日本盲導犬総合センターです。千葉学さんの設計によるもので、富士の裾野の大地に呼応するこのように散りばめられた建物群が、絶妙な配置によって全体を構成しています。人と盲導犬の融合が自然な形で実現できていることに、とても感動しました。


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子供の頃から教育されて過ごす犬舎の前には、フリーランと呼ばれる芝張りの屋外運動場が用意されています。ここは一応鉄製の柵で守られているのですが、職員だけでなく訪問者にも様子が分かるように視線が計算されているのではないかと思いました。


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ここが、盲導犬になるためのトレーニングルームです。我々のような来場者のために、デモンストレーションを披露してくれました。こうして、しっかりとカリキュラムを消化した盲導犬たちが人間の社会を支えてくれているのだなと思うと、何か小さなことでも援助できればと靴下を2足買って帰りました。(これでは足りないだろうということで、私のパートナーがネットショップで他の物も購入していました)まだまだ、盲導犬の数はかなり不足しているそうです。皆さんも、この素敵な施設に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
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by mura-toku | 2009-01-15 16:29 | 建築
先日、『浜松・川望の家』のオープンハウスを開催した。
肌寒い日にもかかわらず、遠方からの方も含め多くの皆様に見学していただき、素直な感想
を寄せていただいた。
その中の一部を紹介すると、「60坪強の敷地なのに、車4台と家を配置し、庭も広く取れているので驚いた。」、「川が見える眺望を活かした設計だ。」、「とても29坪とは思えないくらい広く感じる。」といった具合で、概ね好評であった。

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これから家を建てようと検討中のあるご夫妻は、細かいところに至るまで念入りに見学をされ、気が付けば2時間を超える時間を要していたり、子供たちは探検気分で家の中を楽しく走り回る様子が見受けられた。
取り分けリビングの階段と黒色に着色された壁面には多くの方が興味を示され、どうしてこう
いう造り方をしたのかとか、この色にした理由はといった質問が相次いだ。
これらを含め、また後日改めて解説をさせていただきたいと思う。

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by mura-toku | 2008-11-17 18:51 | 建築
どの家でも、玄関は大切な場であるように思う。
その家の品というか、特徴をどこかに感じられる空間であるからだ。
その先の世界がどう展開しているのか、この家の住人はどのように住まおうとしているのか
といったことを、ついつい考えてしまう。

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川望の家の玄関から正面を見た写真である。

手前の階段を数段上がった先に、リビングが広がっている様子がよく分かる。

向こうに見える階段は透けていて、空間に溶け込んでいる。

右手の壁は空間を引き締めるため、黒色の着色を施している。

狭い空間を通っていくことで、奥の吹き抜け空間は想像以上に広く感じる。


それほど、玄関という場は家の中でも重要な位置づけなのである。
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by mura-toku | 2008-11-11 19:05 | 建築
家を計画するときに、『土地のポテンシャルを活かす』という言葉を聞いたことがありますか?
たとえば、家の前に公園の木々が見えるとか、遠くに〇〇山が望めるとか、水田を渡ってくる
風が吹き抜けていくといった、その土地ならではの潜在能力 (美味しいご馳走) のことを我々はポテンシャルと呼んでいます。
これとは反対に、周りを家で囲まれていて日が当たらないとか、冬期間突風がまともに直撃
してしまうとか、豚舎の匂いがたまらなく臭いといった、避ける必用のある悪条件も、多かれ
少なかれあるのだろうと思います。
実は、こうした様々な条件を整理しながら家の設計を考えるという行為は、家がその土地に
固着する以上、とても大切なことなのではないかと私は思います。

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川望の家は、文字通り川が望める高台に建っています。
この眺めはこれから先も変わることがなく、日常の疲れを癒してくれることでしょう。
右手方向には、町内の花火や遠くには富士山も望むことが出来る、絶好のロケーションを
持ち合わせた土地なのです。
こうした場をつくることが、私たち設計者の仕事といっていいのかもしれません。

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左の写真はこの土地のもうひとつのポテンシャルを活かして計画した、タイヤ収納庫です。
道路から土地が一段上がっているため、道路とほぼ同じレベルで冬タイヤを収納する場所を設けてみました。
正面下部のアルミ製建具の中がその場所、上部がトイレ、左手が玄関で、その上は川を望むバルコニーという構成です。
この家は、今週の土曜日にオープンハウスを開催します。
詳細は、http://www2.wbs.ne.jp/~muratoku/の近況報告のページをご覧下さい。
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by mura-toku | 2008-11-11 10:52 | 建築

Bio森の家

先日、私の地元浜松で仕事をされている 『入政建築』 の完成現場を訪問した。
以前紹介したように、この住宅はかれこれ1年半の時間を掛けて、MOON設計の村田さんの
協力の下、独自のいりまさスタンダードハウスを構築してきた集大成の賜物である。
一昨日から昨日にかけて、『入政建築』 主催の完成見学会が行なわれた。
あいにくの天候にもかかわらず多くの来場者が参加され、皆さん熱心にこの家の説明を聞き
ながら納得した面持ちで会場を後にしたようだ。

実は、この取り組みには影の仕掛け人がいる。
写真左側がその人、(有)小池創作所の小池一三さんである。
私が社会人1年生からのお付き合いなので、もう30年以上にもなる。
『入政建築』 の新野社長とは昔、小池氏とともに同じ職場に勤めていたということもあって、
今回このようなお手伝いをさせていただくことになった。

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住まいに関するありとあらゆることを、提案ならびに紹介しているwebサイトがある。
住まいネット新聞「びお」がそれであるが、この中のひとつにスタンダードハウスの取り組みが
掲載されている。
建築家4名による、それぞれオリジナリティーに溢れた提案型住宅になっているので、興味の
ある方はhttp://www.bionet.jp/をご覧下さい。
ちなみに普段の小池さんは、近くにあるものを何でも遊び道具にしてしまう、とても愛嬌のある
人でもあるんですよ。(何をしようとしているんですかね?)

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by mura-toku | 2008-11-10 11:58 | 建築
間もなく竣工を迎える「浜松・川望の家」。
今回は、外部に使用した仕上げ材について解説したいと思います。
なかでも外壁は一番目に付くところ!
浜松では初お目見えの 『bioシェル(ほたて貝殻入りの左官材)』 が、眩しいくらいに
輝いて見えます。
これまでは、室内の壁や天井に 『ほたて漆喰壁(内装用塗り壁材)』 を事務所の定番
として使用してきましたが、外での使用は初めてです。
最近注目されつつある遮熱性も期待されるこのbioシェルは、左官職人の気合が入っ
た仕事のおかげで、想像以上の仕上がりとなりました。
太陽光が当たるとキラキラと輝きますので、ご覧になりたい方は午前中がお勧めです。

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もうひとつの外壁が、国産の杉板です。
木はすぐに傷んできたり火災の心配があったり、いざ使おうとすると躊躇してしまうこと
もあるのではないでしょうか。
使用するにあたっては当然こうしたリスクはつき物ですが、やはり自然材料(特に木材)
はこれを何倍も超える魅力を持っています。
一口に杉材といっても、当然ながらピンからキリまであるわけで、外部に使うなら丸太
の芯材の赤身のみを板材に加工し、環境に配慮した水性塗料を塗るのが良いでしょう。
耐久性を考慮するなら、水の切れがよい竪張りにしておけばなお安心です。
また、木製の手摺も外部に使用する場合は、注意が必要です。
材料の程度や大きさ、水の切れ、乾燥状態の有無は言うまでもありませんが、写真の
ように下から見上げたときにどの程度見えるのかも、一緒に考えておきましょう。
近づいたり離れたりした時に、見え方がどう変わるのかを確認するのも面白いのでは。
「浜松・川望の家」の見学については、http://www2.wbs.ne.jp/~muratoku/
をご覧下さい。

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by mura-toku | 2008-11-07 18:58 | 建築