静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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 “京都・侘楽庵” 床柱選定!


 "京都・侘楽庵" の茶室に用いる床柱選定のために訪れた老舗銘木店。

 工事に携わっている工務店社長の紹介ではあるが、恐る恐る店先へ。

 
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 如何にも老舗といった構えに一同、緊張感が漂う。

 建主ご家族と工務店社長を含め、皆の顔が引きつっているのがよく分かる。

 それもそのはず、この世界は一流寿司店に行って好みのものを注文し、後で

 お勘定という流れにやや似たものがあるからだ。

 店主に図面を見せ、設計意図を説明してから見繕っていただいたものがこちら。




 
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 一目見て、やはり老舗の店主は違う!

 樹種の豊富さはさることながら、こちらの意図を汲み取った選定には脱帽である。

 この段階で何がいいか、皆さんの意見を伺おうと思っていたのだが、まずは私の

 考えを聞きたいという。

 「私はもう決まっています。これしかありません。」 と述べた後、指をさした。




 
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 そうしたら間髪入れずに建主の奥様が、「私もそれが良い!」 と。

 息が合うというか、好みが一緒というのは何とも気持ちが良い。

 一応、数本の候補を絞っていき、最終的に "椿の曲り" に決定した。

  この柱は、私が当初描いていたものに一番近いものだったのだが、恐らく店主は私たち

 (というか私の眼力) を試したかったのだろうと、想像してしまった。

 (ちなみに、予想に反して大変お買い得な品物だった)




 久しぶりの真剣勝負に、心地いい疲労を感じた。

 今の時代に、こんな幸せな仕事をさせていただいた建主並びに工務店には、ただただ

 感謝の気持ちを申し上げたい。

 無味乾燥な社会だからこそ、直接顔を合わせて物を見る大切さを改めて学んだ気がする。

 次回は、完成の姿を紹介したいと思う。



 
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by mura-toku | 2015-04-27 10:51 | 建築