『 びおハウスM 』 報告!
2013年 01月 08日
皆様、明けましておめでとうございます!
今年も、建築の話題を中心に発信していきたいと思いますので、宜しくお願いします。
2013年最初のカットは、愛知県に昨年末竣工した〝びおハウス001〟の外観です。
この住宅は、一昨年の東日本大震災で起きたエネルギー問題について、我々建築家
や研究者がチームを組み、新しい住宅の在り方を正面から考え直した結果、産まれた
ものです。
少し横から見た外観です。
屋根の先端を斜めにカットしているのは、冬の太陽光が部屋の奥まで届くことを計算
して角度を決めています。
屋根の頂部に飛び出て見えているのは、自然の風と光をコントロールするためのもの。
屋根の上から見たところは、こんなデザインです。
煙突状に壁を少し立ち上げて、そのてっぺんに天窓を設置しています。
この天窓は電動で開閉し、雨が降れば自動的に閉まるセンサー付の優れもの。
家の中から見上げると、こんな感じです。
家の中心は暗くなりがちなので、自然光を取り込むことができるのはいいですね。
また、この煙突形状を利用して風の道をつくる〝ヒートチムニー〟は、外出時でも
開放しておける自然換気システムも兼ね備えています。
左手リビングの向こう側には、第2のリビングが広がっています。
外壁で囲まれたウッドデッキは半屋外の空間で、とても気持ちがいい。
右手は小上がりの畳コーナーで、 座の雰囲気を楽しむことが出来ます。
2階からリビングを見下ろしたところです。
吹抜け空間の窓から届く自然光は、部屋の奥まで導かれます。
その理由は、窓越しに見える2階バルコニーの床が透けているから。
ここの床が半透明なので、1階の窓からも光が十分入るというわけです。
2階のバルコニーを見れば分かるように、床は格子状のパネルになっています。
かなり奥まったバルコニーですが、光と風を妨げない軒内空間が完成しました。
日本の気候風土を見つめなおし、新しい解釈でデザインした〝びおハウスM〟。
今後も、各地でプロジェクトが進行していく予定です!
by mura-toku
| 2013-01-08 15:50
| 建築