「浜松・彩庵」 完成引渡し!
2012年 11月 28日
先日は小雨が降る中、オープンハウスに多数の来場をいただき、ありがとうございました!
大変混雑した時間帯もあり、十分な対応が出来なかったこと、お詫び申し上げます。
今回は、少し解説をさせていただきながら〝浜松・彩庵〟をご紹介いたしましょう。
オープンハウスの翌日に、無事引渡しが行われました。
当日は雲ひとつない快晴に恵まれ、光と影のコントラストが美しく感じられるから、
建築とは不思議なものですね。
東西方向に長い敷地の特徴を活かし、間口を最大限広く確保しています。
1階の中央には奥行の深い木製デッキを設け、その上には雨が降り込まないように
大きな屋根を掛けてみました。(オープンハウスの時も、デッキは濡れていません)
西側から見た玄関へのアプローチです。
駐車スペースを4台分確保し、その中央を斜めに横切るように天然石を飛び石風に
敷いてみました。こうすることで、緊張感が和らぎ奥行も感じられるようになります。
2階の窓には、日射を制御するためのアルミ簾を掛けています。
実際の雰囲気は視線の制御も出来るようで、一石二鳥の感じを受けました。
案外好評だったのが、1階東側に設けた物干し場でした。
南面の東寄りに木格子が斜めに設けてあったのですが、この奥がそれなのです。
外部からの視線を適度に遮りながら、雨に濡れず風通しを確保するにはどうすれば
いいのか?ひとつの解として、見出せたのではないかと思います。
来場された皆さんが上ばかりを眺めていたのが、この吹抜け空間でした。
写真では吹抜け上の天井が写っていませんが、ここは天井の高さが一番高い所で
4.5mもあります。
通常でしたら、暖房機器をフル回転しなければ寒くて居られませんが、当日は無暖房
でも室温は22度で、快適な室内環境になっていました。
前日まで、床下に蓄熱された貯金のおかげで室温が下がらなかったのは、木質繊維
断熱材の性能の高さを証明してくれたからに違いありません。
もうひとつ好評だったのが、この食堂でした。
驚くことなかれ、この食堂の天井高さは1.8mです。
数字だけ聞けば低いと思われる高さですが、食卓に座るとちょうど良いと感じてしまう
から、建築は面白いですね~
障子を通して入り込む柔らかな光も、一役買っているのかも知れません。
建築は、三次元の世界です。
いくらプランが良く出来ていても、健康や環境に配慮した自然素材を用いていても、
性能の高い断熱性や気密性を確保していても、素敵な家になるとは限りません。
住まい手の心理を読み取り、落ち着きや安らぎ、広がりや抜け、交わりや遮り等々を
設計で表現することが、建築家の責務なのではないでしょうか。
それには、百聞は一見に如かず!できれば、実物を見ることをお勧めします。
by mura-toku
| 2012-11-28 18:43
| 建築