『島田・茶庵』 の仕上げ材!
2011年 08月 30日
朝夕は、秋を想わせる涼風が吹き抜けるようになりました。
でも日中は、また熱中症がぶり返すのではないかと思うくらい、強い陽射しが
焼き付けるように降り注いでいます。
今年は、本当に秋の訪れが待ち遠しいですね。
『島田・茶庵』 の工事が、ほぼ完了しました。
室内に用いた仕上げ材について、少しお話したいと思います。
床材の多くは、天竜産の杉 (赤身といって、丸太の中心部のみを製品にしたもの)
を使用しました。
これまでも何度か採用してきましたが、足触りが良く、材そのものが暖かいので、
住まい手にとって心地良さが感じられるもののひとつと言えるでしょう。
水周りの定番は、なんといっても青森ひばがお奨めです。
ひば特有の芳香は心から癒されるのはもちろん、虫や腐朽菌を寄せ付けない
特徴を持っています。
我が家も7年が経過しましたが、カビひとつ発生していません。
和風の玄関によく使われていたのが、杉の敷き目板と呼ばれる天井材です。
薄い合板の上に本物の杉柾目の突き板 (これまた薄くスライスしたロール状のもの)
が貼られた天井材は最近見かけなくなりましたが、案外良品が揃っています。
シンプルな和風天井を構成するには、見た目オーソドックスですが中々いいものですよ。
階段周辺の仕上げ材には、ラワン合板を用いてみました。
何年経っても、一番安価な仕上げ材といったら、このラワン合板。
昔に比べたら良い突き板が少なくなりましたが、それでも面材としての存在感は
今でも色褪せて見えません。
多少乱暴に使ってもへこたれず、簡単に切って張るだけの便利な材ですが、何も
考えずに用いると陳腐な家になってしまうので、細心の注意が必要です。
簡素な材ほど、設計者の力量が問われるところ。
材については、とことんプロに質問をぶつけてみましょう!
by mura-toku
| 2011-08-30 17:20
| 建築