静岡県浜松市にある村松篤設計事務所の所長のブログです


by mura-toku
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大切な場所!


 今でも時々思い出すことがある。

 幼少の頃、両親に連れられてよく行った、父の実家だ。

 100年以上前に建てられた古い民家だが、茅葺屋根がとても印象的だった。

 大地に根付いているように見えるその構えは、子供心に安心感を覚えた。

 深い軒が影をつくり、訪れる人をやさしく迎え入れる。

 入口の大きな板戸を開けると家の奥まで広い土間が続いていて、天井が高い。

 夏の間はどの部屋も建具を開放するため、自然の風が吹き抜けていく。

 夜も窓は全開で、蚊帳を吊って寝る生活はとても快適だった。


 
 だが、今の時代はどうか?

 家の防犯にはじまり、性能を確保した魔法瓶のようなつくり、地震に強い工法、

 効率だけを重視した安価な家、屋根の上には太陽光発電等々、挙げればきりはない。

 決してこれらを批判するわけではないが、こういうことだけにシフトさえすれば、

 いい家になるのだろうか?



 
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 私はそうは思わない。

 昔の記憶にあるような、自然の光と風を意識した住まい。

 外界と遮断するのではなく、呼応しながら快適性を追及する住まい。

 空間に流れがあり、どこにいても心地良さが実感できる住まい。

 決して昔に戻ろうということではない。

 現代の技術を駆使しながら、少しでもこうしたことが実現できればと日々格闘している。

 
 
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by mura-toku | 2010-06-04 16:20 | 建築